2024/11/25 03:32


ペットフードに含まれる食品添加物について、多くの犬や猫の飼い主さんが関心を持っています。

ペットの健康を考える上で、添加物は必ずしも悪いものではありませんが、その種類や使用目的、安全性について正しく理解することが大切です。

このページでは、ペットフードの添加物に関する重要な情報をご紹介します。


添加物ってなに?

添加物とは、ペットフードの栄養価を高めたり、品質を保持したりするために使用される物質です。

犬や猫の食事に含まれる添加物は、主に以下の目的で使用されます:

1. 栄養強化

2. 品質保持

3. 嗜好性向上

4. 外観の改善

添加物の種類と役割

1. 栄養添加物

ビタミン類/ミネラル類/アミノ酸類

これらは、ペットフードの栄養バランスを整え、必要な栄養素を補強するために使用されます。犬や猫の健康維持に欠かせない成分です

2. 品質保持のための添加物

酸化防止剤/保存料

これらは、フードの品質を長期間保つために使用されます。ペットの食事の安全性を確保する上で重要な役割を果たします。

3. 嗜好性向上のための添加物

香料/酸味料

ペットの食欲を増進させる目的で使用されます。特に犬や猫の好みに合わせた味や香りを付けるのに役立ちます。

4. 外観改善のための添加物

着色料/湿潤調整剤

製品の見た目や食感を整えるために使用されます。ただし、ペットの健康には直接関係ないため、必要性を慎重に検討する必要があります。

添加物は「安全」?

ペットフードに使用される添加物は、基本的に食品や飼料に使用が許可されたものです。
これらの添加物は、人間および動物の健康を損なわないことを確認する安全性試験が実施されており、過去の使用実績等から安全であるとされています。

日本では、「ペットフード安全法」によって、使用上の注意が必要な添加物について科学的知見に基づいた上限値が定められています。

ペットフードの添加物表示は、「ペットフードの表示に関する公正競争規約」によってルール化されています。
製造に使用した添加物の個別名称を表示し、甘味料、着色料、保存料、増粘安定剤、酸化防止剤、発色剤に関しては、その用途を併記することが義務づけられています。

注意が必要な添加物

一部の添加物には、犬や猫の健康への影響が懸念されているものもあります。以下は特に注意が必要な添加物です:

1. 酸化防止剤

- BHA(ブチルヒドロキシアニソール)

- BHT(ジブチルヒドロキシトルエン)

これらは発がん性の可能性が指摘されていますが、ペットフード安全法で使用基準が定められています。

2. 着色料

着色料は、ペットの健康にとって必要ではなく、アレルギーや健康トラブルの原因になる可能性があります。

3. 人工甘味料

- キシリトール:犬にとって非常に危険で、血糖値の低下や腎不全などを引き起こす可能性があります。

- コーンシロップ:長期摂取により糖尿病のリスクが高まる可能性があります。

4. 保湿剤

- プロピレングリコール:大量摂取によりアレルギー反応や腸閉塞を引き起こす可能性があります。

添加物の選び方

ペットフードを選ぶ際は、以下の点に注意しましょう:

1. 必要な栄養素がバランスよく配合されているか

2. 安全性が確認されている添加物が使用されているか

3. 添加物の使用目的が明確か

4. 愛犬や愛猫の体質や健康状態に合っているか

まとめ

ペットフードの添加物は、必ずしも全てが危険というわけではありません。栄養バランスを整え、品質を保持するために重要な役割を果たしています。

しかし、一部の添加物には注意が必要です。

飼い主さんは、添加物に関する正しい知識を持ち、愛犬や愛猫の健康状態や体質に合わせてペットフードを選ぶことが大切です。

無添加だから安心」「添加物は危険」といった単純な考え方ではなく、「必要な栄養素がバランスよく配合されていて、安心に食べられるペットフード」という基準で選ぶことをおすすめします。

添加物の表示をよく確認し、疑問がある場合は獣医師や専門家に相談することで、愛犬や愛猫に最適なペットフードを選ぶことができるでしょう。

ペットの健康と幸せな生活のために、適切な食事選びを心がけましょう。